![ナヨクサフジ](https://saluton-mondo.com/wp-content/uploads/2020/06/P6040215-600x400.jpg)
ナヨクサフジ
6月上旬、河川敷を散歩していたら、
背丈の高い雑草の中に、紫のグラデーションがきれいな花が咲き乱れていました。
マメ科のナヨクサフジ(弱草藤)です。
和名 | ナヨクサフジ(弱草藤) |
英名 | Hairy vetch |
分類 | マメ科ソラマメ属の一年草、越年草 |
花の特徴 | 花の色:紫、大きさ:約1.5cm |
開花時期 | 5月~8月 |
蝶の形の花
![ナヨクサフジ](https://saluton-mondo.com/wp-content/uploads/2020/06/P6040214-1-600x400.jpg)
ナヨクサフジはほとんどのマメ科の花がそうであるように、
正面から見ると蝶のような形に見える、
蝶形花(ちょうけいか)という花の形をしています。
正面からの写真がないので申し訳ないですが、
横からみた筒状の細長い形でも、マメ科の花というのがわかります。
他のマメ科の雑草
カラスノエンドウやスズメノエンドウはわかりやすいですが、
シロツメクサ、ムラサキツメクサ(アカツメクサ)、コメツブツメクサ、クスダマツメクサも、
小さい1つ1つの花は同様に蝶の形になっています。
クサフジとの違い
在来種にクサフジ(草藤)という、花の形がフジに似た雑草があり、
ナヨクサフジは、このクサフジより茎が細いため、「弱草藤」となったようです。
ただ、「なよなよしている」は漢字で「嫋々している」と書くので、
本来は「嫋草藤」なのではないかなぁと思うのですが…
花の長さ
クサフジは、花の筒の部分(爪部)と先端の開いた部分(舷部)が同じくらいの長さですが、
ナヨクサフジは筒の部分が倍くらい長くなっているので、全体的に長細いイメージになります。
![オオアレチノギクとナヨクサフジ](https://saluton-mondo.com/wp-content/uploads/2020/06/P6040214-1-600x400.jpg)
花の付き方
萼の先から出ている、花を支えるための茎の部分を花柄(かへい)と言います。
(さくらんぼで言うと、実についている枝みたいな部分のことです。)
クサフジは筒状の萼の下に花柄が付くのですが、
ナヨクサフジは萼の横に花柄が付いています。
![ヒゲナガハナバチとい思われるものとナヨクサフジ、クサフジとの違い](https://saluton-mondo.com/wp-content/uploads/2020/06/P6040218-2-600x600.jpg)
そのため、おしりが出っ張ったような感じに花が付きます。
ヒゲナガハナバチらしきものはピントが甘いですが、
この写真が一番わかりやすかったので。
葉の枚数
葉っぱは、クサフジの方が枚数が多いので密集している感じですが、
ナヨクサフジは枚数が少なく、飛び飛びに付いているイメージです。
![ナヨクサフジ](https://saluton-mondo.com/wp-content/uploads/2020/06/P6040212-600x400.jpg)
ビロードクサフジとの違い
ビロードクサフジという種類もあり、こちらはナヨクサフジと同様に花が長く、
萼の横に花柄が付いています。
違いを見分けるポイントは以下の2点のようです。
茎の太さ
ビロードクサフジは茎が太くしっかりしています。
毛
ナヨクサフジの茎や葉にはほとんど毛がなく、あってもわずかです。
ビロードクサフジの茎や葉には、毛がしっかり生えています。